Electrowettingという現象を応用して水滴を動かす研究はさまざまな分野で行われてきました。ですが、この手法では、電子基板上に電極をミクロンオーダーの隙間を開けて密に配置する必要があり、そのため電極の制御が煩雑になり、また表現面から見るとその形状に対する自由度が少ないものでした。
それに対し本作品では、導電インクで電極を自由な形状で印刷し、また電極間距離も数cm程度まで可能となり、自由度が非常に高くなったのが大きな特徴です。また電子基板を必要としないことから、電極のパターンを決めて試行するまで30分ほどで可能なため、電子基盤に比べて時間的な制約もほぼないといって等しいと思われます。液体に関しても基本的に水であれば動かすことができるため調達に困りません。また一部の水滴の表面張力を弱めない染料や水に不溶な顔料などを混ぜても動かすことができるので、彩色についても可能です。
ChoreoDrops
本作品は小さなシートの上で、水滴がさまざまなパフォーマンスを行います。さまざまな大きさの水滴が移動し形や色を変え、あたかも意思を持った生物かのように振る舞う姿に、あなたは何を感じるでしょうか。
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MAID賞 by 一般社団法人TMCNヒーローズ・リーグ 2024
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水は我々人間にとって最も慣れ親しんだ液体です。それゆえに我々は水の特徴をよく理解しています。小さな霧状のミストの時は空気中を漂い、時には天より降り落ちる雨粒にもなり、それが集まれば大きな流れへと変化していきます。そのようなある意味受動的な水の姿は我々はよく目にしています。しかし水が能動的に動く姿を見ると、途端に多くの人々は驚き、不思議な感覚に包まれます。
本作品は、水滴を電気的な力によって動かすことを試みたインスタレーション作品です。この駆動により、本来受動的にしか変化しないと感じていた水滴を、あたかも能動的に振る舞っているかのように見せることを可能としました。本作品は小さなシートの上で、水滴がさまざまなパフォーマンスを行います。さまざまな大きさの水滴が、時には移動し、時には形や色を変え、あたかも意思を持った生物かのように振る舞う姿に、あなたは何を感じるでしょうか。
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電気で水を動かせるってワクワク。とってもなごむ。
すごい、わりと簡単な装置で水が動くんだ
びっくり、普通思ってもチャレンジしない
何ボルトぐらいかけているだろうか
ちょ
我々の体内には半分以上は水分で構成されている。それを電気の力で自由に移動させていく姿を見ていくとまるで自分自身が操作されていく感覚にもなっていく。水を動かすという要素に絞り込まれたこの作品だからこそ鑑賞者に対して強い何かを訴え考えを広めてしまう作品になってしまっているかもしれない。
水滴という身近な素材が生物のように不思議な動きを繰り広げる様子はとても面白かったです。じっと眺めていると、導電インクで描かれた抽象的な舞台美術をバックに、水滴がダンスを踊っているようにも見えてきます。
外部のセンサーと同期させたり、この技術を応用した作品にも期待したいです。
電気と水。電気で動くものを制作してると本来相反しそうな性質を、素敵にコラボしててとてもワクワクが刺激されました!しかも電導インクという最近の技術もうまく絡んでてイイ!さらに動画 2:45 からの着色が動くのも美しく、季節柄、何かクリスマスイルミネーションしてもおもしろそーとかワクワクが広がりました!
大きな水滴が、意思を持っているかのように、自由に白い紙の上を動き回る様にとても驚きました。水滴の制御に、導電インクを用いている点にポテンシャルを感じましたが、動画デモの内容をもとに、パターンと制御のバリエーションを深く探求することで、より心に残るインスタレーション作品になるのではないかと思います。
YouTubeで紹介させていただきました!
https://youtube.com/live/zTW0MwqOwEQ