システムは、2輪差動駆動ロボットおよび操作用のVRアプリケーションで構成される。アプリケーションはGoogle ChromeおよびChromiumでの実行が想定されている。
VR
汎用的なVRデバイス(HTC Vive)を使用しているが、汎用性と通信処理のため、WebGLおよびWebXRによりブラウザベースで開発した。WebGL開発にはJavaScriptライブラリのThree.jsを利用している。ロボットの操作、および現実の鑑賞者との対話が目的で、鑑賞者が点群で立体的に描画される。
ロボット
TurtleBot3をベースに、Jetson Nano、立体視ディスプレイ(Looking Glass)、Intel RealSense D435を搭載している。TurtleBot3の2輪駆動で現実空間への移動を、Looking GlassによるVRキャラクターの立体像の表示を実現している。Jetson Nano内部でHTTPサーバー(Apache)を立てており、Webアプリケーションの提供を行っている。駆動部はROSを介して制御されており、VR側からWebSocketを介して駆動部を操作できる。
スペック
- サイズ:幅200 x 高さ400 x 奥行150 (mm)
- 重量:2.2kg (Looking Glass) + 1kg (TurtleBot3)
- 電源:3セル LI-POバッテリー (11.1V, 1800mAh)
- 最高速度:0.22 (m/s)
通信処理
両者はWebRTCを介して通信している。WebRTCの実装はNTTコミュニケーションズが提供するSkyWayを利用した。
通信内容は以下の通りである。
API | From | To | 通信内容 |
---|---|---|---|
Data Channel | VR | ロボット | VR HMDとコントローラーの姿勢 |
Media Stream | ロボット | VR | デプスカメラのRGB画像 |
Data Channel | ロボット | VR | 圧縮した深度画像 |
テレプレゼンスコミュニケーションの場合、3D×3Dの世界にはなりにくいという現在状況へ問いかけるような作品。
圧倒的な実装によって生み出されたプロトタイプは、新しい体験と問いかけを生み出しそう。
VRアバターの現実化。。。とてもいい。