利用者にサービス提供する前
利用者情報を登録する
- 以下のデータを登録します
- 名前
- 連絡先TEL(利用者のスマホにTwilio経由で体調を心配する電話をかけるのに使う)
- 郵便・住所(駆けつける時に必要な住所)
- 貸出電話番号(Twilioの番号を利用者に貸出す。この番号で不動産会社に電話かけて利用者を特定するのに使います)
- 貸出デバイスMacアドレス(M5StickCのMACアドレスです。AppleWatch側にも登録してこのMACアドレスを一意のキーにしています)
- 契約状態有無(今回は利用していませんが、契約が切れたら使えないようにします)
- 担当営業所TEL(SOS通知ボタンが押された時にTwilioからかける電話番号です)
利用者はこんな画面で管理されます
体温計(M5StickC + NCIR)を使った見守り
ほとんどIBM Cloud上で制御しています
M5StickCからMQTTで温度とMACアドレスが飛んできます
MACアドレスから、利用者の名前、連絡先を取得して、体温記録としてKintoneに登録します
もし、38℃以上だったら、利用者に電話をかけます。Kintoneに登録されている連絡先TELを利用します
利用者が電話に出なかった場合、応対ログに利用者が電話に出なかったことが残ります。これを元に不動産会社から利用者にフォローの連絡、駆けつけを行ったりすることもできます
電話に出た、出ないはTwilio StudioからHTTP POSTで状態を入手しています
TwilioをNode-REDから呼び出すときに、MACアドレスと電話をかける内容(SOSなのか、体温異常なのか、心拍・血中酸素レベル異常なのか)をパラメータで渡すのがミソです
こうしておくことで、電話にでた、出ないをTwilio StudioからHTTP POSTでステータスを返してもらうときに、IBM Cloud側でどの要件で電話をかけたものが、電話を出たのか、出なかったのかを把握できます。送信管理とか履歴管理とかやるのが手間なので、こういう橋渡し的な作りに逃げがち。
万が一の時のSOS要請
M5StickCのBボタンを押すことで、不動産会社にSOSの電話が行えます。ここでTwilioが利用する発信先の電話番号は、営業所TELになります。
MQTTなので結構早いです。そしてここでも大半はIBM CloudのNode-Redで制御しています。
SOSは対応ログを残し、不動産会社が対応漏れが無いようにKintoneに記録しています
*不動産会社が電話を出た、出なかったも対応ログで残しているので、電話に出なかった案件についてはバッチ処理とかでフォローの仕組みを生み出せると思います
Apple Watchで心拍・血中酸素レベルの監視
アプリを始めて使う場合には、M5StackのMACアドレスを入力する儀式があります
小さいから入力できるか!と思いきや、最近iPhone側で代理入力的なのができて便利ですね
Apple watchでHealth Kitから直近の心拍、血中酸素レベルを取得します。血中酸素レベルはどうも頻繁にデータが記録されている感じでは無いので、今後に期待です
- Apple watchからHTTP POSTで直近の心拍、血中酸素レベル、登録してあるM5StickCのMACアドレスを送信します。
- Node-REDでほとんど制御しています。直近の心拍が50以下もしくは120以上、血中酸素レベルが80%以下の場合、Kintoneに対応ログを残します。SOS同様に不動産会社に救援要請の電話をTwilio経由で行い、対応ログで不動産会社が利用者に電話するか、駆けつけるか判断します。
YouTubeで紹介させていただきました!
https://youtu.be/C4_A-VZ6gro
コロナ禍における社会情勢などを反映した作品で、審査員の評価が最も高かった作品です。とくに一人暮らしの若者などにフォーカスできるよう、不動産会社との連携など、ビジネスモデルとしても秀逸でした。
※詳しくはオンライン選考会(https://www.youtube.com/watch?v=yKHzlpaz7Vg)をご覧ください
とても5分では紹介しきれないくらいに機能が作り込まれた作品で、相当時間をかけて作ったのではと想像します。実際のビジネスとしてもうまくいきそうな気がするところを評価しました。
※詳しくはオンライン選考会(https://www.youtube.com/watch?v=V3-8LlLLqKg)をご覧ください
システム構成図をみていると、とにかく一人でこれだけの量を作りこんでおり、明らかに燃え尽きているであろうと感じたため。
「一人暮らしの不安」を課題として、体調悪化時のサポートを技術で解決する本作品は世相を捉えたもので素晴らしかったです。電話連絡の部分にチャットボットを使ったコミュニケーションの選択肢も感じられたので、Joboco賞をお渡しします!
高齢者に限らず若者の1人暮らしの不安にも着目し、幅広くぼっちを救うシステムを作り上げている点に面白さを感じました!また、kintoneにデータを貯めることで、データをkintoneの画面で素早く操作できるような設計になっていて、kintoneの良さを活用して頂いた印象があり、選定させて頂きました。